広島県の引っ越し手続きまとめ
広島県内で引っ越す際には、住民票の異動やライフライン契約の移転、子どもの転校手続きなど、多くの手続きを行う必要があります。
下記では、広島県・広島市および主要市町村の具体例を交えて、引越し前後の手続きをわかりやすく解説します。
チェックリストやタイムライン形式で整理しているので、見落としなく準備を進めましょう。
1. 行政手続き(市区町村役所・区役所窓口)
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転出届・転入届:引越し先の住所地へ住民票を移すには、【引越し前に】前住所地の市区町村で転出届を出し、【引越し後に】新住所地の市区町村で転入届を提出します。届出は引越し日を含む14日以内に行わないと過料(5万円以下)が科される場合があります。転出届の際に発行される「転出証明書」を転入届提出時に持参し、必要書類とともに提出しましょう。
※広島市の場合、マイナポータルを使ったオンライン転出届も可能で、届出先への訪問なしで手続きができます。 -
印鑑登録:住民登録を移すと同時に、印鑑登録の住所も同じ市区町村内であれば自動的に変更されます。市外(県外)へ転出した場合は旧登録は失効するため、引越し先で改めて印鑑登録の手続きをしてください。
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マイナンバーカード:転居後はマイナンバーカードの住所変更(継続利用手続き)が必要です。広島県内でも、福山市の例では転入届提出後90日以内に手続きをしないとカードが使用できなくなるため注意しましょう。
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国民健康保険・国民年金:国民健康保険(国保)に加入中の場合、転入先の市区町村に加入手続きを行い、旧住所地では脱退手続きをします。例えば福山市では「国民健康保険に加入する方は資格取得の手続をしてください」と案内されています。国民年金に関しても、住所変更の届出が必要です(職場の厚生年金から切り替える場合も同様)。いずれも転出入の届出と同時に区役所・市民課で相談しましょう。
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子どもの転園・転校:お子さんが保育園・幼稚園に通っている場合、市区町村の保育担当窓口に「退園届」を出し、引越し先で新たに入園申請を行います(市区町村ごとに申請時期や必要書類が異なるので早めに問い合わせを)。小・中学生の転校では、まず現在の学校に「転校届」を提出し、最終登校日に転校書類を受け取ります。その後、住民票の異動とともに新住所地の役所で「入学通知書」の交付を受け、これらの書類を新しい学校に提出します。なお、広島市では市内転居でも新学区に応じて学校が変わるので、継続通学を希望する場合は転居届提出時に相談することもできます。
2. ライフライン・通信関連
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電気(中国電力):引越しで電気を利用開始・停止するには、中国電力の「お引越し受付サービス」で申し込みます。使用開始・停止希望日の60日前から2営業日前まで申し込み可能なので、早めに手続きを済ませましょう。停止のみの場合は「契約番号」が必要です(検針票を用意)。新居での開通作業には日程調整が必要な場合もあるので、数日前までに連絡するのが安心です。
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ガス(広島ガスなど):広島市・県内都市ガスの広島ガスでは、ガス(およびセットプランの電気)の開始・中止手続きを電話またはWEBで受け付けています。利用開始・停止希望日の数日前までに広島ガスへ連絡し、契約者名・住所・開始希望日などを伝えて手続きをします。なお、ガス開栓時は立ち合いが必要です。広島ガス「エコプラン」で電気契約中の場合は、ガスと同日程で電気も同時に開始・停止でき、手続き完了までに時間がかかることもあります。
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水道:広島市水道局では「引越お客さま受付センター」が設けられています。水道使用開始・中止届はこの窓口へ連絡し、使用開始・中止日、住所、氏名、口座振替の継続有無などを伝えます。水道メーター番号や旧居・新居の情報が必要なので、検針票や前居の住所を準備しておきましょう。市外(他市町村)への転出入時は、各自治体の水道局へ同様の届出を行ってください。
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インターネット・電話:インターネット契約(光回線・CATV・プロバイダ等)は、各事業者に連絡して住所変更または解約/新規手続きをします。NTT(フレッツ光)、KDDI、ソフトバンクなど主要キャリアはサイトや電話窓口で引越し手続きを案内しています。特に契約更新月かどうか、工事日程などを事前に確認しておくとスムーズです。
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NHK受信料:NHKの受信契約がある場合は、「NHKふれあいセンター」(フリーダイヤル)などに連絡し、契約住所変更または解約手続きをします。転居元と転居先それぞれの契約者名・住所を伝え、必要に応じて新契約を締結します。
3. 自動車・バイク関連
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登録住所変更(運輸支局):自動車・バイクの住所変更は陸運局で手続きします。広島県では広島運輸支局(広島ナンバー管轄)や福山自動車検査登録事務所(福山ナンバー管轄)があります。転居から15日以内にナンバープレート登録住所の変更手続きを行いましょう。手続きには車検証・印鑑・所有者の身分証明書などが必要です。
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車庫証明(保管場所証明):普通自動車を所有している場合、登録住所を変更すると同時に「保管場所証明書(車庫証明)」も警察署で取得します。広島県警によれば、「使用の本拠地の変更を伴う変更登録」の際には車庫証明が必要です。新居に駐車場があるか確認し、保管場所の図面や賃貸契約書(使用承諾書)等を用意して警察署に提出しましょう。軽自動車については、役場での「保管場所届出」が必要な場合があります。
4. ペット関連
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犬の登録:犬を飼っている場合、転居に伴い登録情報の変更が必要です。広島市では、市外へ転出する際に広島市から交付された鑑札とともに新しい居住地の市区町村で登録し直します。市内で住所が変わる場合は、広島市動物愛護センターへ住所変更届を提出します。登録手数料は無料で、届出書類は各自治体の役場で入手できます。
5. 粗大ごみ・不用品処理
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粗大ごみ(大型ごみ)の排出:自治体ごとに取り扱いが異なります。例えば広島市では大型ごみは予約制で、コンビニなどで「納付券(シール)」を購入し、収集日当日にシールを貼って指定場所に出します。手数料は250円または1000円のシールで、必要枚数を購入します。福山市や呉市など他市町村でも事前申込みや手数料が必要なケースが多いので、各市役所の環境課に確認しましょう。テレビや冷蔵庫など家電リサイクル対象品は、購入店や指定引取所へ相談が必要です。
6. 引越しのタイムライン例
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引越し前(~1ヶ月前~当日):
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新居の決定後、4月入学・転園時期の場合は早めに保育園や学校への転園・転校相談を開始。
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2~3週間前:各ライフライン会社(電気・ガス・水道・インターネット・NHK)へ使用停止・開始の連絡。開通日を引越し日に合わせる。
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1週間前:住民票の転出届(またはマイナポータルでの転出手続)を提出。国保・年金・印鑑登録などの変更準備。
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引越し当日:電気・ガス・水道の最終使用検針立会い(必要時)、鍵の受渡し。
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引越し後(当日~2週間以内):
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引越し翌日以降~14日以内:新居地で転入届を提出(マイナンバーカードと転出証明書を持参)、転入後の印鑑登録・マイナンバー継続利用手続き。住所変更に伴い、国保加入・脱退、市民税・県民税の関係届出も行う。
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転校児童は学校へ、子ども保育園(幼稚園)は新園へ手続き完了。
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猫・犬以外のペット(犬は速やかに再登録を)、バイク・軽自動車の住所変更手続き(軽自動車は市区町村役場で届出)を行う。
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不要家具・家電は粗大ごみに出すかリサイクル業者に引き取り依頼。必要に応じ市指定の収集を予約します。
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以上のように、引越し前後にいつ何をすべきかをリスト化しておくと安心です。
特に住民票や保育・学校手続きは期限を過ぎると不都合が生じるので、余裕をもって準備を進めましょう。
広島県内でも自治体によって細かいルールが異なるため、必要に応じて引越し先の市区町村公式サイトを参照してください。
参考資料: 広島市公式サイト、広島ガス案内、広島県警サイト、福山市公式サイト、他。